【妊活中の方も、そうでない方も】風しんとは?
皆さんは風しん(ふうしん)ってご存知でしょうか。
風しんは、風しんウイルスで起こる感染症です。
潜伏期間は2、3週間で、発疹、発熱などの症状があらわれます。
中には明らかな症状があらわれない人もいるよう。
まれに脳炎になるなどの症状もありますが、通常は自然に治ります。
かかった人、あるいはワクチン接種をした人は抗体ができ、かからないとされています。
最近、映画イベントで、主演女優が風しんにかかって欠席、というニュースで聞いた方もいるかもしれませんね。
そう、この風しん、実は流行を続けているのです。
2018年の夏ごろから風疹患者が増え、2019年の今も、全国的な問題となっています。
けれども「通常は自然に治る」風しんが、なぜこんなに問題なのか。
その答えは「先天性風しん症候群」にあります。
妊娠中の母親が風しんにかかると、胎児の眼や耳、心臓に障害が出る可能性が高まります(=先天性風しん症候群)。
「じゃあ、妊婦がワクチン打てばいいのでは?」
…残念ながら、【妊娠中は、ワクチン接種ができない】のです。
ということは、妊婦さんは「ノーガード」状態。
ノーガードの妊婦さんと赤ちゃんを、先天性風しん症候群から守る方法は、
(1)妊娠前に、女性がワクチンを接種し、自らガードする。
(2)妊娠後は周りの人(男性含む)がワクチンを接種し、風しんウイルスを妊婦さんの周りに持ち込まない工夫をする。
の2パターンのみです。
でも実のところ、自分の周りに妊婦さんがいるかどうかなんて分かりませんよね。
人混みに行けば、妊婦さんとすれ違うかもしれません。
そんな方に、万が一風しんをうつしてしまったら…大変!
まずは、自分自身の抗体を検査してみましょう。
以前風しんにかかった、あるいは学生のころワクチン接種をしたはず、という人の中にも、抗体が残っていないケースがあります。
医療機関へ「風しん抗体検査」について対応できるか事前確認の後、受診、血液検査を行います。
抗体の状況は後日に分かります。
抗体がないと診断された場合はワクチン接種を行いましょう。
また今年度から、国(厚生労働省)でも風しんの流行を防ぐための施策に力を入れています。
特に抗体を持っている人が少ないとされる【昭和37年4月2日〜昭和52年4月1日生まれの男性】に対し、無料で風しん抗体検査・ワクチン接種ができるクーポンが配られます。
(2019年度から順次、3年間にわたってクーポンを送付予定)
対象者はクーポンが順次届きますので、ぜひチェックして医療機関の受診を行いましょう。
さらに、妊娠を考える女性を含む家族の、風しん抗体検査・ワクチン接種への助成といった取り組みを行っている自治体も。
(ちなみに、熊本市では妊娠を希望する女性とパートナー、同居者を対象に、抗体検査を無料で行っています)
詳細は、各自治体の感染症関連担当課に確認を。
また厚生労働省の、風しん抗体検査クーポンについては
で確認ができます。
ぜひ自分の抗体を調べ、必要な場合はワクチンを接種、未来の赤ちゃんの健康を守りましょう。
Comments